米国のトランプ大統領が25日、令和初の国賓として来日した。東京都内で日本の企業経営者らとの会合に臨み、日米の貿易不均衡の是正に意欲を示した。トランプ氏は28日までの滞在中、天皇陛下が初めて会見される外国首脳となるほか、安倍首相との首脳会談やゴルフ、相撲観戦など多彩な日程をこなす予定だ。
東京・赤坂のハガティ駐日米大使公邸で午後6時頃から開かれた会合には、トランプ米大統領とメラニア夫人、トヨタ自動車など大手企業の経営者ら数十人が出席した。
トランプ氏は冒頭のあいさつで、日本との貿易協定交渉について、「日本は長年、優位な立場にいたが、我々はもう少し公正にするだろう」と述べ、市場開放を改めて求めた。「貿易不均衡を是正し、米国の輸出業者にとっての障壁を取り除き、公正で互恵的な関係になることを望んでいる」とも訴えた。「さらに大きな発表があることを望んでいる」とし、27日の安倍首相との会談で、貿易交渉が進展することへの期待感を示した。
一方、トランプ氏は「令和の時代には、経済関係がより深く強くなっていくことを心から望んでいる。今の状態はおそらくベストだ」と述べ、日米の経済関係は良好だとの認識も示し、更なる発展に期待した。
トランプ氏は、トヨタやデンソー、ソフトバンクといった企業の名前を挙げて、米国への投資に感謝の意を表明した。「この部屋にいる皆さんの多くに、米国への投資を大きく増やしてもらいたい」とアピールした。
会合には、トヨタの豊田章男社長やソフトバンクグループの孫正義会長兼社長、三菱商事の小林健会長、日本郵政の長門正貢社長など米国関連の投資実績が豊富な企業経営者らが招かれた。
大統領専用機で羽田空港に到着したトランプ氏は、メラニア夫人と並んでタラップを下り、出迎えた河野外相らと握手を交わした。米大統領が国賓として来日したのはオバマ氏以来5年ぶりだ。
26日は千葉県茂原市でゴルフを楽しむほか、両国国技館で大相撲夏場所の千秋楽を観戦する。夜は東京・六本木の炉端焼き店で安倍首相と親睦を深める。
27日には皇居で天皇陛下と会見し、東京・元赤坂の迎賓館で安倍首相と11回目の首脳会談を行う。首脳会談では、北朝鮮とイランの核問題や日米間の貿易問題などを協議する見通しだ。
滞在最終日の28日は米海軍横須賀基地を視察する。
トランプ氏は駐日米大使公邸でのあいさつで「日米同盟は極めて特別なものであり、安倍首相との関係もそうだ」と強調した。「メラニアと私は日本の令和時代を祝うことができ、感動している」とも述べた。
安倍首相も25日、ツイッターで「トランプ大統領御夫妻が令和初の国賓として訪日中です!」「妻と私はお会いするのを楽しみにしています!」と歓迎の意を表明した。
日米関係は、今までになく緊密で強固だ。多くの産業で協力関係にある。
私たちは両国の利益となる2国間の貿易協定交渉に懸命に取り組んでいる。日本は長年、優位な立場にいたが、我々はもう少し公正にするだろう。両国の貿易不均衡を是正し、米国の輸出業者にとっての障壁を取り除き、公平で互恵的な関係になることを望んでいる。
先週、米国産の牛肉が、日本市場に全面的にアクセスできるようになった。近く、さらに大きな発表があることを望んでいる。
日本の米国への投資が100万人分の米国人の雇用を支えている。過去2年間だけでも日本は我が国に多額の投資をしてきた。
日米間の商取引は、未来の平和と繁栄を確実なものにするために不可欠だ。令和の時代に経済関係がより深く強くなっていくことを心から望んでいる。
https://www.yomiuri.co.jp/politics/20190525-OYT1T50255/
2019-05-25 20:00:00Z
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