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無人運行のシーサイドライン逆走、15人けが - 読売新聞

 1日午後8時15分頃、横浜市磯子区の新交通システム「シーサイドライン」の新杉田駅で、「列車が逆走して壁にぶつかった」と110番があった。神奈川県警によると、乗客15人がけがをしたが、命に別条はないという。列車は、運転士を置かない無人運行システムを導入している。

 新杉田駅は始発駅で、事故を起こした列車は、並木中央駅行きの5両編成。

 運営する同市の第3セクター・横浜シーサイドラインは2日未明、記者会見を開いた。列車には約50人が乗っていて、進行方向とは逆の方向に動き出し、時速約6キロで、約20メートル先の車止めに衝突したと説明した。列車を5月30日に目視で確認した際には異常はなかったという。

 三上章彦社長は、「システムに何らかの不具合が発生した可能性がある。開業以来、一度も人身事故は起きていなかった。けがをされた方におわびし、原因を究明したい」と語った。

 事故直後、ホームには大勢の消防署員や警察官らが駆け付け、けが人が次々と病院に搬送された。

 2両目に乗車していた会社員の男性(46)は、腕や太ももを強く打ったといい、「座席に座り、発車したと思ったら5秒くらいで衝撃を受け、体が投げ出された。子供が泣き、車内は騒然としていた」と話した。周囲には頭から血を流している乗客が3人ほどいたという。

 近所に住む女性は「自動運転のシーサイドラインは安全だと思っていたのに」と驚いていた。

 シーサイドラインは、新杉田駅と金沢八景駅(横浜市金沢区)を結び、全長約11キロ。1989年に開通した。

     ◇

 運輸安全委員会は、鉄道事故調査官2人を現地に派遣し、2日未明から事故原因の調査を始めた。国土交通省は、運営会社の横浜シーサイドラインから報告を受けるなどして事実確認を進めている。

 新交通システムは、「自動列車運転装置(ATO)」などで制御し、ゴムタイヤで専用軌道を無人運転する。シーサイドラインのほか、東京臨海部の「ゆりかもめ」や大阪市の「ニュートラム」、神戸市の「ポートライナー」などで採用されている。JR東日本も昨年末から山手線でATOによる実験に着手した。 国交省は新交通システムについて、「安全性が高い無人運転が実現できる」と評価し、海外にアピールしてきた。 ただ、過去にも事故は起きている。1993年にはニュートラムの無人運転列車が暴走し、200人以上が負傷。2006年には、ゆりかもめでタイヤが脱落する事故が起きた。 今回の事故について、国交省幹部は「原因は不明だが、システムの安全性を検証する必要も出てくるのでは」と話した。

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https://www.yomiuri.co.jp/national/20190601-OYT1T50287/

2019-06-01 17:30:12Z
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