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超多忙のとんねるず 前代未聞の方法で不可能を可能に - 西日本新聞

放送作家・海老原靖芳さん聞き書き連載(35)

 石橋貴明と木梨憲武のとんねるずと、脚本家三谷幸喜。彼らの「夜明け前」に一緒に仕事をしました。とんねるずは「みなさんのおかげです」などバラエティーで、三谷はドラマや映画で、それぞれてっぺんに立ったのは喜ばしいことです。

 前回までこの3人の話をしましたが、エピソードがまだあります。読者の皆さん、話してもよろしいですか? よか? うなずいてくれたようなので、話を進めましょう。

 まずは憲武。私が演出したとんねるずのライブ本番直前のことでした。私が妻を紹介したところ、憲武は「うちのエビ(私)がお世話になってます」と、なぜか女房気取り。妻と一緒に大笑いしました。彼は人の懐に入るのがうまかった。

 とんねるずはあのライブ後、破竹の勢いでした。明けても暮れても、とんねるずです。私は「ドリフ大爆笑」とともにテレビ朝日系のトーク番組の構成作家を担当していましたが、会議で「とんねるずが出てくれたら」って話題になりました。当時の彼らは超人気、超多忙。まず実現不可能だと思いましたが、彼らにつてがあった私はプロデューサーに頼まれ、駄目もとで連絡をしました。

 すると2人から「分かりました。エビさん、待ってください」と返事が。やがてゲスト出演が実現しました。しかも彼らは空からやって来たのです。ヘリコプターで。客入れのスタジオでファンに騒がれる中、30分の収録を終え、すぐに機上の人となりました。不可能に近いスケジュールを縫ってのヘリコプター移動。ホワイトハウスの要人かよって、突っ込みたくなる前代未聞の光景でしたね。

 こんなことも。1998年ごろ、今度は貴明からの電話。「エビさん、いま三谷さんと一緒です。あのときの三谷さんですよね」って。フジテレビで放映された恋愛ドラマ「今夜、宇宙の片隅で」。三谷脚本で、貴明は俳優として出演していました。貴明は、三谷がアルバイトで手伝ったとんねるずのライブを思い出したのでしょう。彼らは才能だけでなく、律義なところがありました。

 それにしても、とんねるずの2人も三谷も出世しやがって。このヤロー。でも良かったなと思います。とんねるずから「俺らが今あるのは、みなさんのおかげならぬ、困っていたときにノーギャラでライブをやってくれたエビさんのおかげです」-、とは言われていませんが。

(聞き手は西日本新聞・山上武雄)

………………

 海老原靖芳(えびはら・やすよし) 1953年1月生まれ。「ドリフ大爆笑」や「風雲たけし城」「コメディーお江戸でござる」など人気お笑いテレビ番組のコント台本を書いてきた放送作家。現在は故郷の長崎県佐世保市に戻り、子どもたちに落語を教える。

※記事・写真は2019年07月27日時点のものです

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