宇宙航空研究開発機構(
小惑星の表面の岩石は太陽風や宇宙線の影響で性質が変化しているが、地下の岩石は変化が少なく、太陽系が誕生した当時の状態を保っているとみられる。両方の岩石の成分の比較などから、太陽系の成り立ちを知る手がかりが得られると期待されている。
初代はやぶさも小惑星イトカワで微粒子を採取したが、リュウグウはイトカワよりも炭素や水の成分が多く含まれていると考えられている。リュウグウの岩石の調査は、生命の起源を解き明かすことにもつながりそうだ。
はやぶさ2は10日午前、地球から約2億4000万キロ・メートル離れたリュウグウ(直径約900メートル)で、高度20キロ・メートルの位置から降下を開始した。事前に落とした目印をカメラでとらえながら降下を続け、11日午前10時6分、ほぼ予定通りの時刻に着地、数秒後に飛び立った。着地の際に、試料採取装置から地表に金属の弾丸を発射したことも確認され、弾丸の衝突で舞い上がった岩石の破片を採取できたとみられる。
2回目の着地は機体を失うリスクもあるため、見送る選択肢もあったが、チームは挑戦を選んだ。津田雄一プロジェクトマネージャは着地後の記者会見で、「冷静に科学的、技術的な判断をして、着地に進むことを決めた」と述べた。
記者会見では、はやぶさ2が撮影した着地後のリュウグウの写真も公開された。岩石の破片が飛び散っている様子が写っていた。チームで試料分析を統括する名古屋大の渡辺誠一郎教授は、「周囲の岩の様子から、ほぼ狙った位置に着地できたようだ」と語った。
はやぶさ2の着地は今回が最後で、今後は夏頃に、5大学の共同チームが開発した小型探査ロボットを投下する。その後、今年11~12月にリュウグウを離れて地球へ向かう。
https://www.yomiuri.co.jp/science/20190711-OYT1T50251/
2019-07-11 11:57:00Z
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