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高校生が古来の方法で火薬づくり授業 - 朝日新聞デジタル

 秩父夜祭や龍勢祭など、埼玉県秩父地方で古くから伝わる各種祭りで打ち上げられる花火やロケットに使われる黒色火薬の原料製造を再現する県立熊谷西高校の課外授業が12日、長瀞町であった。理数科などの1年生約10人が興味深そうに材料を抽出する作業を続けた。

 火薬はなぜ生まれたか、なぜ秩父地方で盛んにつくられたかを探るのが目的で、同地方での火薬づくりを研究している日本薬科大学(伊奈町)の野沢直美・客員教授の自宅庭で授業を進めた。同高校の教諭柿沼孝司さんが指導にあたった。

 野沢さんの研究によると、秩父地方は江戸幕府からの要請もあり、さらには祭りには必ず花火が奉納されており、火薬づくりが盛んだった。黒色火薬は硝石(硝酸カリウム)に硫黄、木炭を調合して作るが、日本に硝石の鉱脈はなく、民家の床下の土地から硝石を作る「古土法」という方法が考案され、戦国時代に全国に広まった。

 今回の授業では、計3軒の床下から採取した土を高校生が分担してそれぞれ水で溶かし、抽出し、灰を加えて、これを煮詰めていった。煮詰めたものを乾燥させれば、数日後には硝石の結晶が完成する。これとは別に火薬の材料である木炭を溶かした濃縮液も作った。この日の授業はここまでで、後の高校授業で、火薬づくりを終える。

 野沢さんは「この作製方法がどこから生まれてきたかは全く分かりません。大陸からなのか、それとも国内で発明されたのか。1軒の床下から土を取ると、次に取れるまで15~20年間が必要なので、かなり広範囲で火薬づくりが続けられたはずです」と説明する。

 参加した1年生の島崎虹朱さん(16)は、自宅の床下から土1キロを提供した1人。「初めての経験で楽しい。勉強になります」と話した。(原裕司)

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December 13, 2020 at 07:00AM
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