【ニューデリー=黒沼勇史】パキスタン南西部バルチスタン州グワダルの高級ホテルで11日夕、武装集団による襲撃事件が起き、複数の政府関係者によると12日朝時点でも人質をとり立て籠もっているもようだ。同州の分離独立をめざす武装組織「バルチ解放軍(BLA)」が11日「(インフラ事業で協力する)中国人や、他の外国投資家を標的にした」との犯行声明を出した。
襲撃はグワダルで唯一とされる五つ星ホテル「パールコンチネンタルホテル」で起きた。3人程度の武装集団が警官の服装で侵入し、少なくとも警備員1人が死亡した。BLAは2018年11月にパキスタン南部カラチにある中国総領事館を襲撃し、犯行声明を出している。
今回の襲撃を巡り、11日夜には一時「治安部隊がほぼ鎮圧した」との情報が流れた。カーン首相も12日「治安部隊の初動のおかげで大きな被害を避けられた」と声明を出した。ただ、政府関係者は12日午前「襲撃犯はまだ人質を取ってホテルに立て籠もっている」と明かした。
グワダルはパキスタンを縦断するインフラ整備事業「中国・パキスタン経済回廊(CPEC)」の南端に当たり、中国が港湾や周囲の経済特区を開発した。中国人ビジネスマンも多く滞在し、パキスタンの治安当局は警備体制を強化していた。
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO44697250S9A510C1FF8000/
2019-05-12 06:29:00Z
52781714809867
Bagikan Berita Ini
0 Response to "パキスタンの高級ホテル、武装組織が襲撃、中国…(写真=ロイター) - 日本経済新聞"
Post a Comment